スターフォース(アーバン筐体)

実機について

時空歴2010年…
暗黒の宇宙を殺戮と略奪を繰り返しながら進む暗黒大陸があった。
暗黒星ゴーデス。誰もがその圧倒的な力に希望を失いかけた時、
勇敢な一人の戦士がスペース・パトローラーに乗り込み、闘いを挑んだ。
人々はこれを「ファイナルスター」と呼んで、最後の期待をかけるのだった。
今こそ2000年の永きに渡る闘いにピリオドを打ち、ゴーデスの正体を突き止めろ!


1984年9月、テーカン(テクモ→コーエーテクモゲームス)から登場したシューティングゲームである。
ゲーム画面は上から下へ流れる縦スクロール式であるが、自機の移動によって僅かに左右にもスクロールする。
8方向レバー・ボタンで、自機「ファイナルスター」を操作する。
自機の武装である2連装ファイナルビームは、画面内に最大3発まで連射が可能。
敵は空中物・地上物の区別はあるが、一部の大型敵を除いてファイナルビーム1発で破壊出来る。
空中物は全て金色に彩られたキャラクターで、激しく蛇行したり上下に大きく動く等、様々なパターンでプレイヤーを翻弄する。
更に自機を正確に狙う弾を発射して攻撃する。なお、空中敵の出現順は完全に固定されている。
但し、エリアターゲットの出現や自機のミス・特定の敵を誘導する等で、僅かに出現パターンの調整が可能。
一方、全ての地上物は自機と接触判定は無い。以下のキャラクターが登場する。
  • ビゴーラ(大)&ビッゴ(小)…基本的な地上物。進行中のエリアにより様々なデザインやカラーに変わる。
  • ジムダ…[←→]型の地上物。4発当てなければ破壊出来ない。
  • ヒドゥン…〔H〕型の地上物。何もない場所を1発撃つと少しずつ姿を現し、完全に出現した時に1発で破壊可能。
  • ボーナスターゲット…[B]〔b〕の2種類がある。エリア内で見逃した数によってボーナスが減らされる。
  • マジッカ…[?]が描かれたプレート。4発当てて捲ると笑顔(ケラ)か、舌を出した顔が現れる。
    ケラを出すと自機が追加される。
エリア進行中に出現する大型合体要塞「ラリオス」を破壊した直後、敵の輸送機「カルデロン」が出現する。
このキャラクターを破壊すると同時に、友軍機「パーサー」が出現する。
「パーサー」と接触すると自機の後部に合体する。同時に軽快なBGMに変わり、自機の連射力・機体の速度が1.5倍に上昇する。

エリア進行中、空中物・地上物を一定数破壊するとBGMが変わり、暫くすると地形が途切れる。
画面上部から、砲台(破壊不能)を左右に備えた巨大なプレートが出現し、その中央からエリアのボス「ターゲット」が現れる。
左右に大きく蛇行するターゲットに、8発攻撃を当てて破壊するとエリアクリア。
そのエリアで破壊出来なかったボーナスターゲットの数に応じて、減点方式でボーナスが得られる。(5つ見逃すと0点)
各エリアはギリシア文字の名称が付けられており、Α(アルファ)からΩ(オメガ)までの24エリアだが、
25エリア以降は∞(インフィニティ=無限大)エリアが延々と続く。エンディングは無い。

この作品は当時としては珍しく、自機の連射力を生かした様々なボーナスが用意されている。

  • ラリオス…敵の合体要塞「ラリオス」出現時、四方からラリオスのパーツが集合する寸前に、
    中央にあるコアが光った瞬間に攻撃を与えて破壊すると50000点。

  • ジムダ・ステギ…暗黒大陸の中間地点あたりに、[←→]型の地上物「ジムダ」が縦2列に長く連なった場所がある。
    この列の片側だけを15個連続で破壊に成功すると80000点。そのまま破壊を続けて2回ボーナスを得ることも可能。

  • クレオパトラ…暗黒大陸の中間地点を越えた辺りの、様々な化石が埋まったピンク色の地形に隠されている。
    何もない場所(命中音も聞こえない)に8発撃ち込むと出現し、更に8発撃ち込むと破壊される。
    破壊に成功すると空中の敵が消滅すると共に祝福のメッセージが表示され、1000000点ボーナスが得られる。
    このクレオパトラの発見と破壊が目的であり、メッセージが実質的なエンディングと言える。
後にハドソンからファミコン向けに移植された。
更に小学館の少年雑誌「コロコロコミック」と提携し、日本一のゲームチャンピオンを決める一大イベント
「第一回 全国シューティングキャラバン」の大会作品に指定され、一躍ブームとなった。

1986年11月にファミコンオリジナルの続編として、テクモから「スーパースターフォース―時空歴の謎―」が登場。
シューティングゲームと、アクションアドベンチャーを組み合わせた内容となっている。
各時代をタイムワープしながら謎を解き、ゴーデスの正体と暗黒大陸が形成された原因を突き止める壮大なストーリーである。

更に1992年、同じくテクモから「ファイナルスターフォース」が登場した。
複数の武装系統と緊急回避用のボムの存在、更に時間経過でパワーアップする等、
ゲームルールやグラフィックにも、前作の面影は殆ど無い。

※…ミニチュア作品は、同社の純正筐体「アーバン(1989年)」を使用。

作品&戯言 2018年3月の作品テーマは「テクモ」(旧社のテーカン、更に現在のコーエーテクモゲームスも含む)です。
特に80年代前半に掛けて、同社から様々な面白いビデオゲームがデビューしてましたが、
例によって当時の思い出を語りたくて、強引に同社の純正ミディ筐体に載せちゃいました。

基本的にシューティング専門である作者にとって、お気に入りのゲームの一つです。
特に良作に恵まれた1985年のゲーム業界では、コナミの「グラディウス」と並ぶ作品ですよねぇ♪
このゲームの登場によってシューティングゲームが注目され、高橋名人を筆頭に各メーカーから色んな名人が登場したり、
一大ムーブメントを巻き起こしました。
このゲームも地元や周辺のゲームセンターや駄菓子屋など、探すのに困らないほど色んな場所に設置されてました。
プレイすると必ず後ろに何人かギャラリーが付いて、ノーミスでラリオスやジムダステギボーナスを取ると歓声を浴びたりしてました。
変わった所では、1986年夏に帰省先から帰りに利用した、松山観光港から大阪港へ向かうフェリーのゲームコーナーにありまして、
出港直後から大阪到着まで飽きずに何度も遊んでました。この一日で何回100万点ボーナス出したことか…(笑)

話は前後しますが、1985年夏に行われた「第一回 全国シューティングキャラバン」、実は当時の作者も出場を目指して、
アーケードでもファミコンでも連射の特訓をしてまして、ラリオスもジムダステギも無難に取れる腕前になり、
そこそこ自信が付いたところで突然、親父の実家へ兄弟二人だけでの帰省命令が…
夏休みの約1ヶ月ほどを愛媛県の最南部にある親父の実家で過ごし、大阪に帰還する日は何と「全国キャラバン」大阪大会の開催日…
大阪空港から難波駅へ向かうリムジンバスから、会場である高島屋難波店を恨めしく眺めるしかありませんでした。
ホント、このまま自宅に帰らず、バスから飛び降りて会場に行こうかと思いましたよ。
あれから早や30年以上経ちますが一応、未だに当時の連射力を保っておりますよ(笑)
職業病のせいで長続きしませんが…

1985年は業務用・家庭用問わず、良作ゲームが続々と登場してホントに楽しい時代でした。
そして世間では「つくば科学万博」や「日航機墜落事故」など、様々なイベントや事件・事故が起こり、
作者にとっても非常に忘れられない年の一つであります。


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